不登校の中学生の学習支援に「オンライン塾」を利用する選択肢
不登校の中学生を持つ家庭で、子供の勉強や進路に不安を感じている保護者の方は多いでしょう。
文部科学省の調査によると、不登校の中学生は約21万6,000人(令和5年度)となり、11年連続で増加しています(※1)。
このように、不登校そのものは決して珍しいことではありません。個人の意思を尊重する考え方が広まっている現在、学校に行けない時は「しばらく休んで様子を見る」という選択肢も、以前と比較して取りやすくなっていると言えるでしょう。
※1 参考)令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(文部科学省)
その一方で文科省の実施するアンケート調査では、不登校の最初のきっかけとして「勉強がわからない」という回答が高い割合を占めており、不登校中の子供自身が勉強の遅れや進路・進学に対する不安を感じていることがわかっています(※2)。
学校を休んでいる間の不安を減らし、子供自身が通学したいと思った時に気持ちを後押しする上でも、不登校中の子供の学習サポートは欠かせません。
※2 参考)令和2年度不登校児童生徒の実態調査(文部科学省)
不登校中の子供の学習支援は、公的機関・民間施設ともに様々なサービスを提供していますが、「自宅で受講できる」「個別指導とクラス指導の両方がある」「家族以外の大人とコミュニケーションが図れる」「時間帯やコマ数に融通がききやすい」等の利便性を考慮するのであれば、オンライン塾を活用するのも一つの方法です。
オンライン塾には不登校の児童生徒へのサポートを提供しているところがあり、中には定期的なカウンセリング等を提供するオンライン塾もあります。
そこで今回は不登校中の学習支援の中でも特に「オンライン塾」に注目し、各社が提供するサービス内容や他の学習支援との違い、子供に合ったオンライン塾の選び方を解説します。
目次
不登校へのサポートがあるおすすめのオンライン塾
おすすめポイント
良いところ
- 生徒一人ひとりの目的に合ったマンツーマン指導を行う
- 不登校心理士の資格を持ったスタッフによるオンライン面談あり
- 出席扱い制度に対応
気になるところ
- 講師はマッチング制(合わない場合は変更可能)
- 難関校受験などハイレベルな学習内容は費用が高額になる傾向
ティントルは、不登校を専門とする個別指導型のオンライン塾です。授業とは別に不登校心理士(教育カウンセラー1級不登校心理相談士)の資格を持つ担当スタッフによるオンライン面談も実施。生徒一人ひとりの学習状況や性格、目標に沿ったマンツーマン指導を受けることができます。
オンライン塾の中でも受講生本人や保護者との面談を重視している点が特徴で、初回指導前は受講生・保護者・講師・担当スタッフの4者顔合わせで学習方針含め話し合いを行います。
授業数は担当と相談の上、無理なく決めていくことが可能。出席扱い制度に対応したホームスクーリングコースも提供しており、不登校中も学習を継続したい中学生におすすめです。
| 料金(税込) |
【月額指導料(1コマ30分)】
【オプション】
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|---|---|
| 勉強内容、レベルなど | 基礎レベルから難関校受験レベルまでオーダーメイドで対応 |
| 不登校サポートの有無 | 不登校心理士の資格を持ったスタッフがオンライン面談を実施。 |
| 出席扱い制度への対応 | あり。 ティントルでの学習(個別指導、映像学習、定期的な面談など)を在籍校における出席扱いとして申請。専門スタッフが学校とのやり取りを行う。 |
| 家庭との連携 | 初回指導前に四者面談(受講生・保護者・講師・担当スタッフ) 担当スタッフから学習状況を連絡 |
| 体験授業 | あり(無料) 事前のカウンセリング・オンライン説明後、不登校心理士の資格を持ったスタッフが実施。 |
おすすめポイント
良いところ
- 出席扱いの実績あり
- 講師とは別に担任の教育プランナーが付き、学習方法や進路選びをサポート
- 前日まで授業の振替OK
気になるところ
- 講師はマッチング制(合わない場合は変更可能)
- 授業回数・教科数によっては授業料が高額になる可能性あり
トライのオンライン個別指導塾は、「家庭教師のトライ」グループが提供する個別指導型のオンライン塾です。不登校サポートコースを提供しており、全国に33万人のトライ講師の中から生徒に合う講師をマッチング。学習をサポートする教育プランナーに勉強方法や進路選択などの相談が可能です。出席扱いの認定実績もあり(詳細は資料請求)。学校への復帰を目指す中学生はもちろん、在宅で進学を目指したい場合や、何からスタートすればよいか分からないといった学習全般の悩みについても、生徒の状況に合わせてマンツーマン指導を受けることができます。前日までに連絡をすれば授業の振替にも対応しており、利便性の高いオンライン塾と言えるでしょう。
| 料金(税込) |
【入会金】 円 【授業料】 料金例:月額円~(1コマ60分×月4回) |
|---|---|
| 勉強内容、レベルなど | 日々の学習サポートから難関校受験レベルまで、目的と学習状況に沿った授業を提供 |
| 不登校サポートの有無 | 教育プランナーが志望校選びや学習計画をサポート。学校復帰や進路選択の相談にも対応 |
| 出席扱い制度への対応 | あり。 在籍校における出席扱い実績あり(詳細は資料請求) |
| 家庭との連携 | 会員専用のアプリ「トライHOME」で学習状況を確認可能 |
| 体験授業 | あり(無料)。 無料体験授業30分(英語・数学から選択可能) |
おすすめポイント
良いところ
- 松陰塾と同様の自立学習教材「AI-Showin学習システム」を使用
- 専用ノートを作成し、アウトプット学習も実施
- 学習指導経験の豊富な社会人コーチを採用
- 入塾特典として学習用ノートPC(一般価格 45,980円相当)をプレゼント
気になるところ
- 不登校の出席扱い実績は非公開
- 不登校の専門的ケアや心理カウンセラー等の情報は未記載
- 受験対策や受験情報の提供については未記載
松陰スタディは、個別指導の「松陰塾」が運営するオンライン塾です。松陰塾で使用するものと同じ自立学習教材「AI-Showin学習システム」を使った学習を担当コーチ(先生)が見守り、適宜サポート。学習後はカリキュラムの進み具合や学習アドバイスがメールで配信されます。わからない箇所を放置せずに何度も繰り返し解くことで実力を付けていく反復学習が特徴。専用ノートを作成することで手書き学習にも対応しています。
担当コーチは生徒一人ひとりに合った学習の進め方をコーチング。不登校などの事情も考慮して指導を行います。少人数制の「コーチングコース」とマンツーマンの「プライベートコース」があるため、子供に合ったコースを選ぶと良いでしょう。
| 料金(税込) |
【入塾金】 22,000円※LINE友達追加で入塾金無料クーポンプレゼント 【授業料】
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|---|---|
| 勉強内容、レベルなど | 自立学習教材「AI-Showinシステム」(小学1年生から中学3年生までの学習に対応) |
| 不登校サポートの有無 | 個別指導 |
| 出席扱い制度への対応 | 非公開 |
| 家庭との連携 | 指導内容は担当コーチから毎回メールを配信 |
| 体験授業 | あり(無料) |
不登校の学習サポートに利用するオンライン塾の選び方&チェックポイントは?
不登校中の学習支援としてオンライン塾を利用する場合は、以下のポイントをチェックしてみましょう。
- 不登校の生徒へのサポート体制や出席扱いなどの実績があるか
- 利用しやすい料金か
- 講師の交代や授業の振替などの利便性
最初に確認したいポイントは、不登校のサポートを提供しているか否かと、その内容です。
学習の遅れを取り戻すための学習面のサポートに加えて、不安な気持ちを相談できるといったメンタル面のサポートもあると良いでしょう。不登校の生徒の指導経験がある講師や、専門のカウンセラーが在籍しているオンライン塾もおすすめ。特に不登校の生徒の出席扱い実績があるオンライン塾は、指導とカリキュラムがしっかりしており、在籍校との連携も可能であることが証明されている点からも安心です。
また、授業料が続けやすい価格帯かも重要なポイント。個別指導のオンライン塾は、通常の塾と同程度の料金がかかるケースも多いので、家計との兼ね合いで負担なく続けられるサービスを選びましょう。
講師が子供に合わなかった場合の交代制度や、体調不良などで授業を受けられなかった場合の振替制度といったシステム面もチェックしておきたいポイントです。
不登校の中学生の学習支援それぞれのメリット・デメリット
不登校の子供の学習支援には、学校や行政などの公的機関や施設と、オンライン塾・フリースクールといった民間の施設・団体があります。
公的機関のおもな学習支援
- 学校内の支援(スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、学習支援室、進路指導室など)
- 行政の支援(教育支援センター、適応指導教室、コミュニティセンターなど)
民間団体のおもな学習支援
- フリースクール
- NPO/NGO法人
- オンライン塾
- 通信教育・タブレット学習
公的な学習支援については、学校に相談することで校内や教育委員会のサポートにつながることができます。
一方、民間の学習支援は、サービスの種類・内容とも多岐にわたり、情報を自分で集めなければならないケースも少なくありません。しかし、子供によっては「オンライン利用ができる」「カリキュラムの自由度が高い」といった特徴を持つ民間サービスとの相性が良いことも。
ここでは、民間の主な学習支援を解説します。
フリースクール
フリースクールは、不登校の子供を対象に学習支援や生活指導、心理的ケアなどを行う施設です。通所型が大半を占めますが、最近はオンライン上でサービスを提供するフリースクールも登場しています。
フリースクールのメリット
- 通所型は対面サポートを受けられる
- 学習支援以外の課外活動や心理面のサポートもあり
- 通所することにより生活リズムを整えやすい
- 出席扱いの認定が受けられるサービスもあり
フリースクールのデメリット
- 公的な学習支援施設よりも利用時の費用が高くなる傾向
- 生活リズムが乱れている場合は通所が滞りやすい
オンライン塾
オンライン塾は、パソコンやタブレットを利用して自宅で学習支援を受けるサービスです。授業の内容やコマ数は受講前に相談して決定するケースが多く、子供一人ひとりに合わせた授業を受けられる点が特徴です。
オンライン塾のメリット
- 通学の必要がない
- 授業のコマ数や時間に融通が効く
- 個別指導を受けられる
- 塾よりも費用が安い
- 受験対策が可能
オンライン塾のデメリット
- 出席扱いの実績がないサービスもある
- 対面でのサービスがない
タブレット学習
タブレット学習は、専用のタブレット端末や家庭のパソコン・タブレット等を利用してオンラインで学習するサービスです。配信される講座を自宅でこなすことで、教科書や学習指導要領に準じた内容を学習します。不登校の出席扱いに対応したタブレット学習もリリースされています。
タブレット学習のメリット
- 通学の必要がない
- 生活リズムが乱れていても自分のペースで学習できる
- 学年や学習理解度に合わせたカリキュラムが自動配信される
- 出席扱いの認定が受けられるサービスもあり
タブレット学習のデメリット
- 学習カリキュラムを自分でこなす必要がある
- 対面でのサービスがない